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【メル友】

今仮に、私に年下の女性のメル友が居たとする。
彼女はバイト先の話や彼氏の職探しの話などを送ってくるから、人生の先輩として色々アドバイスを差し上げる。

メール交換を続ける内に彼女が
「一度お会いしませんか?」
と言ってくる。
さぁ、どうしよう?
私は妻子有る身である。
たとえ何事もないにしろ、精神的不倫と言えなくはないか?

あれこれ悩んだ末に、善良で温厚な私はニコニコしながら待ち合わせ場所へ急ぐ。

やって来た彼女は、どういう訳か、若くて別嬪さんである。
若くなく、別嬪さんでなくても構わないが、そうであるに越した事はない。
その容姿端麗な女性が私に
「車で来ましたからドライブ致しません?」
と切り出すではないか?!

そのキラキラした瞳から逃れるようにうつむいて、
「私に異存はございません」
とうとう二人っきりでバラの香り漂う車中の人となる。

「あの、実は会って頂きたい人が居るんです」
「えっ?」
「私の彼氏なんですけど...」

なかなか職が決まらず、近頃投げ槍になっているから気合を入れてやってくれと言う。

人と引き合わせるにしては街を離れて辺鄙な所を行く。
「彼の家へ行くのかな?」
と考えていると、突然、車が止まった。
どこだか山合の人気無い空地である。

「じじいっ、降りるんだよ!」
いきなりドアが開き、胸倉を掴まれて放り出される。

めかし込んだ服が土まみれになって、両手の平と膝頭をすりむいてしまった。

「一体全体...」
「喋るなっ!黙って有り金出しゃぁいいんだよぅ」

見上げるとサングラスの男がまだ2、3人立っている。

ぶるぶる震えていると、わっと取り囲まれて素っ裸にされ、剥き身に何度も蹴りが入る。
「げふっ」と言った後、強烈な一撃を腹に食らう。

ぼんやりし出した視界に男の顔が大きくなって、ブーンと唸る耳に一言、
「死んでもらうよ」

キラリと光る物が見えた後の事は覚えていない。

...とまぁ、こんな目に会うのは御免だから、メル友なんて作らない事にする。
特に若い別嬪さんには、
「絶対そんな事はしない!」
と約束してもらわねば嫌だ。
Commented by ユカ at 2008-10-07 03:35 x
お、おもろすぎます!w
眠れぬ夜に、ナラシカさんの
blogへ来てみたら…。
またまた楽しい文章が!
( *´艸`)*。+☆*。♪*+

嗚呼…余計に眠れなく
なってしまった…笑
明日の長女(中学生)の
お弁当作り、起きれるかな-?
P.S.
いつも楽しく読ませて
いただいてますよ-☆
(∩´∀`)∩´∀`)
Commented by himesika at 2008-10-07 16:17
ユカさん、お久しぶりですね♪
以前の携帯HPに載せていた駄文のリバイバルですが、楽しんで頂けたら幸いです!
娘さんのお弁当、無事作れたんでしょうか...(^_-)-☆
by himesika | 2008-10-07 00:22 | 駄文 | Comments(2)